27日、厚生労働省国立社会保障・人口問題研究所が2040年までの地域別将来推計人口を発表しました。

2010年の国勢調査に基づく地域別の将来推計人口であり、今回の推計によりますと、農村部などで先行してきた高齢化が大都市部にも波及することが示されています。また、高齢化率(65歳以上人口の占める割合)が40%以上の市区町村数は10年の87(5.2%)が40年には836(49.7%)に達するとのことです。20年には全都道府県で人口減に転じ、特に、農村部では40年に向けて人口の減少幅が急増する見通しです。更に、40年には全ての都道府県で生産年齢(15〜64歳)人口が減少します。

まさに、高齢化と人口減が、都市部も含めて目の前の現実になってきていることが浮き彫りになっています。

政府としては、こうした超高齢化・人口減少社会に向けて、異なる時代背景の下で構築された現行の諸制度をゼロベースで見直し、間もなく訪れるはずの社会に適応した制度改革を断行する必要があります。今こそ、改革の実行が求められています。

高度成長時代に基本的な制度設計がされた年金・医療制度等の社会保障制度、人口増加社会を前提としたインフラ整備のあり方等、現実を見据えた改革が必要です。「痛みを伴う改革」から目をそらすことはできません。

高齢者や女性が新たな労働力の担い手として参入できる環境整備や、更には、今回の推計の前提となる数値(出生率等)そのものを変えていくための対策、すなわち少子化そのものに歯止めをかけるような環境整備等も併せて検討する必要があります。

 

 

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